子宮外妊娠の手術日の日記です。
卵管破裂し、腹痛がひどくなり失神しました。前日までは、こんなにおなかが痛くなるなんて思いませんでした。
子宮外妊娠には、想像を絶する痛みがあります。
「子宮外妊娠ってどんな痛みなんだろう」の一例として、参考になればとおもいます。
この経験をもとに書いています
- 当時27歳、はじめての妊娠で子宮外妊娠になる
- 生理が遅れて16日目に倒れ、死にかける
- おなかの出血量は1600gで、輸血寸前でした
もくじ
子宮外妊娠の手術当日
こんな日になるなんて、まったく想像していませんでした。
6時(起床)
【おなかの痛さレベル】10段階で3。
6時起床。前日よりもおなかが痛い。
看護師さんが検温などをしてくれて、おなかとお尻が痛いことを伝えました。
痛み止めくださいとお願いしましたが、飲んじゃいけないようで…。
この痛みが夕方まで続くなんて…とおっくうになっていましたが、今日はオペが多く忙しいようなので我慢。
手術の予定は17時半だったので、あと10時間以上もどうやって過ごそうかと考えていました。
7時半(シャワーを浴びる)
手術後は数日間シャワーを浴びられないので、こんな早い時間からシャワー。
なんとなく体がだるかったですが、気持ちの問題かなと思いふだん通りに浴びました。
シャワーを浴びているあいだも腹痛はありましたが、出血はありません。
8時(痛みで動けない)
【おなかの痛さレベル】4
シャワーを出てからだを拭いていると、急に気分が悪くなりました。
髪を乾かす余裕もなく、なんとかパジャマを着て手すりにしがみつきながら看護師さんを呼びました。
車椅子で病室まで運ばれ、そのまま倒れ込むように30分ほどベッドで横になりました。
髪の毛が濡れたままだったのですが、痛みで動くことができず看護師さんに乾かしてもらいました。
腹痛に波がある
そこからは腹痛に波がありました。痛みがピークのときにはナースコールを押して、痛い痛いと何度もいいました。
しばらくすると主治医の先生が様子を見にきました。
「午前中に手術をしましょう。今すぐご家族は来られますか?」と聞かれましたが、夫は仕事中ですぐに抜けられないこともあるため、聞いてみないとわかりませんと答えました。
8時50分(手術が前倒し?)
【おなかの痛さレベル】4~6
病院から仕事中の夫に連絡してもらうと、すぐにはいけないとのこと。次の緊急連絡先は夫のお父さんでしたが、電話は繋がりませんでした。
午前中手術という流れでしたが、やはり予定通り夕方にしようと言われました。
その後も腹痛の波があり、体もだるく疲れ気味に。
腹痛が和らぐと少し寝ました。しかしその痛みもだんだんと強くなってきました。
10時(夫がきてくれる)
【おなかの痛さレベル】5
夫から連絡があり、仕事をやすんで駆けつけてくれました。
そのころわたしは疲れてぐだっとしており、おなかの痛さレベルは5くらい。
徐々に痛みは増しているがこのときも波があり、調子のいいときは夫と話ができました。
子宮外妊娠で卵管破裂、けいれん失神
はじめて、「痛すぎて死ぬ!」という痛みをかんじました。
10時すぎ(けいれん、失神し倒れる)
【おなかの痛さレベル】7~10
このまま17時半まで待つの嫌だな、辛いなというはなしをしていると、急激にお腹が痛くなりナースコールを押しました。
いそいで看護師さんが来てくれて、今から診察をするために動けますか?と聞かれます。
しかし、ベッドから起き上がろうとしたところ、意識を失いました。夫いわく白目をむいて倒れたあと、2,3秒けいれんしていたようです。
そのとき私は、母と喧嘩する夢か、怒られる夢をみました。
血圧の低下
【おなかの痛さレベル】10
血圧が低下し「takiさん!聞こえますか!!」という声で目を覚ました。気付くと周りにはお医者さんや看護師さんが5、6人いました。
「意識消滅1秒です!」と聞こえたあと、ご主人は外に出ていた下さいといわれ追い出されました。
激しい腹痛のなか耐えられず「ああーーーう゛う゛――」と大きな声を出していました。声を出さないと耐えられませんでした。涙も出てきました。
11時 はやく手術して!
とにかく早く手術してほしい。助けてほしい。そんな気持ちでした。
「今から手術をします」と言われおへそにオリーブオイルを塗られると、おなかを触られて気持ち悪くなりました。とにかく1秒でも早く手術をしてほしかったです。
きっと自宅で同じことが起きたら、救急車を呼べていたか分かりません。きっと助からなかったと思います。
子宮外妊娠で緊急手術
手術の準備ができ、ベッドごと手術室へ運ばれました。
「旦那さんも一緒に!」と呼ばれ、視界の外でついてきていた。
手術室に入る直前「旦那様からひとこと」と言われ、「これで楽になるからね、頑張ってね。」と言われました。
夫は必死そうな、辛そうな顔をしていました。
答える力も残っておらず小さくうなずくと、手術室のなかへと運ばれました。
»子宮外妊娠の腹腔鏡手術を受けました|手術内容などを公開【体験談】
手術室での記憶
手術室へ入るとドラマで見るような大きなライトがありました。
ベッドで寝ているわたしに手術チームの方が名乗ってくれて「よろしくお願いします」と言ってくれます。
気付くと大勢に囲まれて、いちにのさんっと手術台へ移りました。
酸素マスクをつけられ「そろそろ眠たくなりますよ」と言われると、数秒後に意識はなくなりました。
麻酔して30分後に手術がはじまり、1時間ほどで終了。
手術後はそのまま30分ほど休み、約2時間におよぶ手術室での戦いは終わりました。
手術中、夫はひとり外で待っていてくれたようです。
最後に見た表情から、きっと長く辛い時間だったと思います。
夕方(目覚める)
手術後のことは、ほとんど覚えていません。
ただ目を覚ました時、部屋には誰もいませんでした。
誰もいないのか…
そう思いもう一度寝ると、隣には夫が寝ていました。私の着替えを取りに行ってくれたようです。
もうろうとした意識のなかで少し会話をしましたが、うなずくくらいしか出来ませんでした。
「出血が多かったから退院が伸びるみたいだよ」と聞かされて、気が遠くなりました。
まだ仕事が残っていると知り「気を付けて帰ってね」と伝えたようですが、覚えていません。
どっと疲れた1日でした。
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